実験用てこと錘

平成6年 名古屋市立西福田小学校伊藤亮吉

5年単元「てこのはたらき」の学習で,『一方におもりをつけて傾けた実験用てこを,指の力やおもりで水平にできることから,指の力とおもりとは同じ働きをしていることに気づかせる。』内容がある。
 この学習では,児童は決められた位置に決められた錘で実験するだけではなかなか満足しない。また,自由な位置で自由な重さの錘を使うことによって初めて,子どもの認識が確かなものとなる。しかし,実験用てこでは,きまりを見つけることには適している反面,位置や重さを自由に変化させることには無理がある。そこで,錘の位置や指の位置を自由に変えられる教具を作成することにした。
       【てこ実験器】      【錘の重さ】 

 

園芸用の棒 フィルムケース モールに粘土をつける
【作り方】
 (ア) てこ用の棒
・ 園芸用の棒(直径1cm滑りどめ付き,2m程度)を40cmぐらいに切断する。教材作成道具のジグソー(歯は鉄用)を使うとすぐ切れる。
・ 支点は目玉クリップ(小)を使い目玉部分に丸釘(太さ2.1,長さ38)を挿入する。
  (イ) 錘1(固定用)
・ フィルムケースの蓋の部分に1mm 程度の穴を2つあけ凧糸を通す。
・ 蓋の部分で吊るすようにすると,水の入れ替えが楽
である。
・ 穴ははんだごてのネジの部分に虫ピンをつけて、溶かすようにするとよい。
・ 水を任意の重さになるように封入する。


 
(ウ) 錘2(移動用)
・ モールを10cmほどに切る。
・ 直径3cmほどの輪をつくり,残りはねじっておく。
・ 指で釣り合わせた位置に吊り下 げ,てこが釣り合うように粘土をつけていく。
 
 
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